平均律とは、全ての半音を等間隔になるように音程を並べる方法をいいます。
ピタゴラス律の作り方のように純正5度上の音を積み重ねていくと、12回目にドにかなり近い音ができますが、完全なドの音にはなりません。
そこで、その音程の差を全ての半音に均等に割り振っていったもの、それが平均律なのです。
つまり、全ての半音の間隔(正確には2つの音の周波数比)が全て等しくなるように音程を並べるのです。
1オクターブ違う2つの音の周波数比は1:2となります。
そのため、その間に12個の音があって、すべての半音の周波数比を一定とする場合には、
各半音の周波数比は、1:(2の12乗根)という比率になります。
2の12乗根というのは12回同じ数を掛けると2になるような数なのですが、これは分数では表せない数になります。
人間の耳は周波数比が単純な比になる音を綺麗と感じる傾向があるのですが、この平均律により作られた音は周波数比は、単純な比にはなりませんので、当然「濁った音」として認識されることになります。
平均律の長所は、転調が容易である、という点です。また、ピアノ等調律に時間がかかる楽器では、どんな調であっても、同じ調律で演奏できるという点があげられます。
逆に、欠点は、全ての和音が純正5度、純正3度にはならない、という点です。
要するに、本来の綺麗な和音から、微妙にずれた和音しか出せないのです。
5度の和音のずれはあまり大きくはないのですが、純正3度の和音のずれは結構大きく、聞く気で聞くと、結構ずれた和音になっていることがわかります。
他の音律は「特定の和音が綺麗」な代わりに「他の和音は大きく濁る」という特徴を持っています。一方で、平均律というのは「全ての音程が均一」であるがために「全ての和音が少しずつ均一に濁る」という特徴を持っているのです。